あなたも出来るウィローモスの活着
ショップに行くと、ウィローモスを活着させた流木を目にする事があると思います。
きれいですね〜。
ご自分の水槽にも、ウイローモスを活着させた流木を入れたいと思いませんか?
ウィローモスの適正条件は、
水温 : 18〜28℃
PH : 6.0〜7.5
水の硬度 : 軟水〜中硬水
光量 : 中
二酸化炭素 : 添加の必要ありませんが、あってもかまいません。
上記のように、かなりの幅の条件で育成できますし、稚魚や稚エビ等の隠れ家になり、エビ等の餌にもなります。
(徐々にであれば、少々のずれは適応する事が多いようですが、条件からかけ離れていくと成長が悪くなる場合があります。)
注 : ウィローモスが伸びすぎて下の方に光が足らないと、枯れる事があります
自分でウィローモスを活着させるメリットとデメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
自分で活着 |
○どんな物(材質・形)に活着させるか選べる |
○手間が掛かる |
ショップで購入 |
○見ごろの物が販売されているので、 手間や時間が掛からない |
○出来上がったものしかないので、気に入らないかもしれない |
ご自分で活着させるとすると、手間も掛かりますし、見ごろの状態になるまで相当の時間がかかりますが、流木はどんな形の物にしようか、ウィローモスはどこに活着させようかと、考えながら作るのも楽しいかもしれません。ショップで、着生したものも販売されていたりしますので、その方が手間が掛かりませんし、形が出来上がっていますので、ご自分の好みに合ったものを購入してみるのも良いでしょう。
どうしても、ご自分で流木にウイローモスを活着させてみたいと思われるようでしたら、このページを参考にして挑戦してみて下さい。
活着系水草の着生について
ウィローモス等の着生類は、一般的に流木や石等に着生させます。着生力の弱い種類(南米ウイローモス等)では、表面が滑らかな石に着生させるのは難しい場合があります。
着生の方法としては、比較的短期間に着生しやすい種類であれば(ウイローモス等) 、木綿糸で着生させたいものに縛り付けていきます。
木綿糸は、太さや水質等にもよりますが、半月から1ヶ月程で切れ始め、そのうち溶けてなくなるか、水槽のどこかへ残っている場合もありますので、その場合は水槽から取り出します。
通常のウイローモスを流木に活着させる場合も、木綿糸の太さや水質・光等の条件によりますが、半月から一ヶ月位で活着する場合が多いようです。
絹糸だと、当分の間切れません。
着生に時間がかかる種類(ミクロソリウム系、アヌビアス系・ボルビティス系等)は、釣り用のテグスで縛り付けると良いでしょう。
その時、茎や根等をあまりきつく縛ると切れたり痛みますのでご注意下さい。
※着生したら取り除くようにします。
テグスはそのまま残りますので、取り除かないと根等が太くなりテグスが食い込み痛んだり切れたりしますので、着生したら切るなどして取り外しましょう。
ウイローモスの活着のさせ方
流木を選び、必要な物を用意します
流木
木綿糸
ウィローモス
まず、ウイローモスをどんな物に活着させるか選びます。
○最初は、流木が比較的簡単なので無難でしょう。(表面がツルツルした物は、活着が難しいです。)
○どんな形のどの位の大きさにするか、自分の水槽に合った物をショップで選びましょう。
○茶色の少し太めの木綿糸と、ウイローモスを用意しておきます。
解説 : 茶色の木綿糸を使用する理由
木綿糸は、太さや水質にもよりますが、半月から一ヶ月位で水に溶けて切れてしまいます。活着さえしていれば、そのままにしておいても木綿糸ですと、いつの間にか溶けて無くなります。たいていの場合ウイローモスも半月から一ヶ月で活着しますので、木綿糸が便利なのです。絹糸は、なかなか溶けませんので、ウイローモスの活着には使用しない事が多いようです。
茶色ですと流木の色に近いので、糸が目立ちにくいので茶色を使用します。
流木の煮沸消毒をしましょう
鍋で数十分煮沸します
よく冷まします
なぜ煮沸消毒をするかというと、病原菌や虫等の混入を避けたり、アクを抜く為に行ないます。
○煮沸消毒の前に、余分な汚れ等を取っておきます。
○流木が入る大きさの鍋を用意します。
○鍋に水と流木を入れ、煮沸消毒をします。
○お湯や流木をよく冷ましてから、取り出しましょう。
※注 : 熱湯や鍋・流木が、大変熱くなっていますのでご注意下さい、やけどの恐れがあります
ウィローモスのカット・貼り付け・糸の巻きつけ
ウイローモスを1cm位にカットします
流木に貼り付けます
糸を巻きます
○ウィローモスを約1cm程度にカットします。(仕上がりが綺麗になります)
○糸を横に巻いていくつもりなので、ウイローモスを縦に目的の位置に貼り付けていきます。その時、ウイローモスが濡れていないと、ポロポロと落ちますので、濡れた状態で貼り付けて下さい。流木のへこみ等には貼り付けても、糸で押さえられないので、貼り付けないようにしましょう。
○縦にウィローモスを貼り付けたので、横に約5mm間隔位で、木綿糸を巻きつけていきます。
○ ウィローモスが、糸で押さえられている事を確認し、目立たない位置でゆるまないように糸を結びます。(この時、ちゃんとウイローモスを糸で押さえていないと、水槽内で浮遊しどこで活着してしまうか分かりません。いつの間にか、思わぬ所でウイローモスが、貼り付いて増えていたという事が起こります)
ウィローモスを貼り付け糸を巻いた流木を水槽に入れます
流木を水槽に入れます
ウィローモスが乾いてしまわない内に、ウイローモスを貼り付けた流木を水槽に入れましょう。
○置く場所はあまり陰にならない、ウイローモスに光の当たる場所にしましょう。
○ウイローモスが活着する前に、木綿糸が切れそうになった場合は、切れる前にもう一度水槽から取り出して、巻き直しましょう。
○このままじっと、活着するのを待ちます。(水質や光等の条件によりますが、半月から一ヶ月程度で活着する場合が多いようです)
活着のさせ方は、ここまでです。
ウィローモスを糸で縛りつけ後の経過
ウィローモスを糸で縛りつけ水槽に入れてから25日後
糸が切れウイローモスはほぼ活着しています
木綿糸は約半月で切れ始めました。現在では、糸がウイローモスを押さえているという状態ではありません。
ウイローモスはほぼ活着した状態になり、少し伸びたようです。
○木綿糸をこのままにしておいても、そのうち溶けてなくなりますが、見苦しいと思われるようでしたら、ピンセット等で糸だけ取り除いても良いでしょう。
○その後はとりあえず、伸びるのを待ちます。
ウィローモスを糸で縛りつけ水槽に入れてから39日後
糸は溶けて無くなりました活着したウイローモスは伸びています
木綿糸は完全に溶けて無くなりました。
ウイローモスは完全に活着し、ずい分と伸びてきました。
○後は、ボウボウに伸びてきましたら、手入れする事になります。
ウィローモスを糸で縛りつけ水槽に入れてから83日後
ウィローモスがかなり伸びてきました
ウイローモスは、かなり伸びてきましたが、ご自分で見苦しいと思えばトリミングするもよし、まだいいやと思えばもう少しこのままにしておいても大丈夫です。(これからきれいになります)
○ウイローモスの流木に活着している部分が、陰になって枯れかけたり浮いてくるようになると、後が少し大変ですけど・・・。(場合によっては、またウイローモスのカット・貼り付けからやり直し)
○今回は、もっと伸びるまでそのままにしておきます。
ウィローモスを糸で縛りつけ水槽に入れてから112日後
ウイローモスがきれいに伸びてきました
ウィローモスが、きれいに伸びてきました、この辺が見ごろといってよいと思います。まだしばらくの間は楽しめるでしょう。
ウィローモスを小さく切って流木に貼り付けたばかりのころは、どうなるか心配な方もいらっしゃったでしょうが、このようにショップで販売されているものとあまり変わらないように仕上がりました。この時点で、伸びすぎたものを切り揃えてもよいでしょう。
○見ごろになるまで今日で112日かかりました。このように見ごろまで仕上げるには、非常に時間がかかりますが、自分で作る楽しみはあります。
ウイローモスを糸で縛りつけ水槽に入れてから154日後
ウイローモスが伸び過ぎになりました
ここまで来るとかなり伸び過ぎで、このままにしておくと根元の方が陰になり枯れて来て、そのままごっそり浮いて来る事もありますので、そろそろこの辺でトリミングする事にします。
@水槽から出したところです
Aばっさりとカットします
B大雑把にカットしました
Cきれいに切り揃えました
D水槽に戻しました
@の様に水槽から出すと、ウイローモスはベターとしてしまいますので、伸びた先の方を持ち剪定用の鋏等で、Aの様にばっさりとカットします。注 : この時、1〜2cm程度残すようにします。
Bの様に大雑把にカットして、Cの様にきれいに切り揃え、流木にカットしたウイローモスが残らない様にきれいにし、Dの様に水槽に戻します。
なんだか寂しくなってしまいましたが、ちゃんと手入れをしていれば、又きれいに生えてきます。